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電子足跡:下田街道歩き旅
 湯ケ野から下田へ 小鍋峠越え


プロローグ


地図に無い道

下田街道を湯ケ野から下田まで小鍋峠を越えて歩いたページです。
伊豆の踊り子には湯ケ野から下田に向かう道を「途中で少し険しいが二十町ばかり近い山越えの間道を行くか,楽な本街道を行くかと言われた時に,私は勿論近道を選んだ。」と描写があります。

国土地理院地図を見ると
1)小鍋地区から河津川の支流を遡って途中から北側の山腹沿いに歩いて峠を越え八木山,北の沢に抜ける道
2)天川地区から峠を越えて稲梓川沿いに北の沢に行く道
3)国道414号線
の3つのルートがあります。どれも近道という感じがしません。

ところがどれも踊り子が歩いた道ではなく小鍋地区から南南西に通る地図には無い,今は忘れ去られた山道が旧下田街道です。

地図には無い道ですが地元の方達が案内板や道標を整備しています。そのお蔭で下田街道を歩くことが出来ました。


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小鍋峠越えルート 
 湯ケ野-小鍋峠-北の沢-箕作-蓮台寺-下田


伊豆急河津駅で電車を降り,駅前のバス停から東海バスに乗って湯ケ野バス停で降ります。

ルート
区間 ルート 歩いた日 GPS移動距離
湯ケ野バス停-伊豆急下田
湯ケ野-小鍋地区-小鍋峠-八木山地区-河内地区-お吉が淵-下田 2014/05/10 16.6km

GPSログをGoogleEarthで
ツアーする方法

↑地理院地図(電子国土web)に詳細ルート地図とポイントの写真が開きます。

下田街道湯ケ野から下田小鍋峠越え地図下田街道小鍋古道案内板

カシミール3D  国土地理院
本図はカシミール3DによりGPSデータを国土地理院地図に描画してそのイメージデータを加工したものです。
注:歩いた道が旧下田街道を忠実にトレースしている訳ではありません。

小鍋峠越え


道が分からないというのは不安です。上記の案内板と所々小さな看板があるので安心して歩けます。

足早に歩く「私」に1間程後ろから太鼓を背負った踊り子が登った道。
振り返って話しかける「私」に驚いた様に微笑みながら立ち止まって返事をする踊り子。
100年程前の淡い思いを包み込んだような静かな森の中を進みます。
所々に石仏や道標が立ち往時の面影が残ります。





小鍋峠


枯草に腰かけた踊り子と「私」,二人のたわいもない話を聞いていた石仏がたたずんでいます。



小鍋峠を越え下田に向かう下り道


杉が育ち道筋が不鮮明な所があります。丸木橋なのか倒木を並べただけなのか不安になる場所です。
それでも頼りない案内板ですが,これが有るだけで随分と気持ちが違います。
不安な時に勇気が湧く声をかけてもらったみたいです。



伊豆の踊り子では
二町ばかりばかり歩くと,下から踊り子が走って来た。
「この下に泉があるんです。大急ぎでいらして下さいって,飲まずに待っていますから」水と聞いて私は走った。木陰の岩の間から清水が湧いていた。
注:二町=約220m

踊り子の明るい屈託のない笑顔が「私」に話しかけている情景が脳裡をよぎります。
この風景のどこかにコンコンと湧く泉が有ったのでしょう。水は生きる事の象徴のように思います。


暗い森の中の一本だけのシュロの木。そこだけ別の場所のようです。シュロの木から少し行くと古道は終わります。上の真ん中の写真の左側が古道です,ここから下ってきました。

下田への道


小鍋峠を下ると一転して空が開け,明るい陽光が眩しいです。南国を感じます。


なに,この犬の写真?って思うと思いますが
「踊子は道にしゃがみながら,桃色の櫛で犬のむく毛を梳いてやっていた。」
という一節があったのを思い出し,もしかしたらその時の犬の子孫かな?と思って写した一枚です。なんて・・
その時も子安地蔵が見守っていたのでしょうか?


下の左の写真は国道414号線との合流点。左側の道を下って来ました。
合流点にある看板と石碑。左から「下田街道 小鍋峠」「法雲寺参道」石碑の文字は読み取れませんでした。ここからは国道414号線を歩きます。


路傍の花やちょっとした石垣にも美しさを感じる事ができます。ゆっくり移動する歩き旅ならではです。


左 下田達磨大師手前400m程の所に有る大きな常夜灯。
中 下田達磨大師,上原仏教美術館,上原近代美術館付近。
右 松尾(まとお)地区のお地蔵さま。


お吉ヶ渕


ここを通るまで唐人お吉の話は意識には無かったです。信号機にお吉が渕と書いてありハッと気が付きました。
脚色されて伝わっているとは思いますが,許婚が居たにも関わらず幕府の執拗な説得でハリスに使え晩年身投げした斎藤きちという女性が身投げした渕です。薄幸の女性の悲劇の地は静かに横たわっています。



下田市内


お吉が渕を越えたあたり
から風景がこれまでと変わった感じがします。
下田富士,なまこ壁を見ると下田に来たなという感覚になります。



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懐かしい人形です。カレーライスがご馳走だった時代が有ったと今の子供達には分からないでしょうね。伊豆急下田駅で今日の行動は終わりです。



エピローグ


今日の温泉
歩き終わってから下田の温泉に入ったのですがメモを無くしてしまったので掲載出来ないです。申し訳ない。
記憶ではホテルの日帰り温泉でホテルの最上階が大浴場になっていました。窓から下田の風景が見渡せて浴槽の窓を開け放すと海風が入って心地よい温泉でした。


END

2018/12/20 ver5.17.0 ポップアップで起動する地図をGoogleMapから地理院地図(電子国土web)に変更
2016/01/09 作成

Column


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