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電子足跡:江戸川歩き 東京東端を歩く
プロローグ
東京都の東ヘリの江戸川を東京都,埼玉県,千葉県の県境が接する地点から,東京ディズニーランドが望める河口まで歩いた記録です。
河を歩くのは道に迷う心配が少ないので事前準備が簡単です。歩きはじめの地点と歩き終わった地点の交通手段を調べる事と,橋が支流の上流に架かっている場合があるので支流に架かっている橋の状況を調べるくらいです。
大切な事
土手の道は日陰が殆どありません。暑い時期は熱中症に充分気をつけてください。
また,冬場は風がかなり冷たいので防寒対策を怠りなく。
河岸に市街地が有る場合以外は飲み物や食料を確保するのが困難です。飲み物,食料を携行した方が良いです。
人工の河 江戸川
江戸川を歩くまで,江戸川が人工の河だと知りませんでした。それも重機も何も無い江戸時代に作られたって・・・,こんなに川幅が広い河が人工の河だと想像するのは難しいです。
国土交通省ホームページによると,1600年代初頭,江戸幕府により利根川の東遷事業の一環として現在の千葉県関宿から金杉(埼玉県松伏町)までの18kmが開削され、江戸川は誕生したとの事です。
歩きデータ
区間 | 歩いた日 | 天気 | GPS移動距離 |
東京埼玉千葉県境-江戸川河口 | 2007年5月26日 | 晴れ | 23km (寄り道含む) |
降車駅 JR常磐線松戸駅 | 28.3㎞ (駅から駅まで歩いた距離) |
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乗車駅 JR京葉線葛西臨海公園駅 |
GPSログをGoogleEarthで ツアーする方法 |
↑地理院地図(電子国土web)に詳細ルート地図とポイントの写真が開きます |
スタート地点
スタートはJR常磐線松戸駅からです。まず東京都・埼玉県・千葉県の1都2県が交わる地点を目指します。と言っても県境は河の中ですので,水元(みずもと)公園付近が目指す地点です。県境付近から河口まで19.75㎞の歩きです。1都2県 県境付近地図 |
県境付近 河口まで19.75㎞ |
葛飾柴又付近
柴又付近の古地図 |
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柴又公園の案内板に掲載されていた古地図です。 地図の中心右寄りに帝釈天が記載されています。 地図左上に常磐線,真ん中辺りに京成金町線の前身の帝釈人車鉄道(人が車両を押して動かす)が描かれているので敷設された1899年(明治32年)以後の地図だと思われます。 ほんの100年前は広大な田園風景が広がっていたとは,現代からは想像も出来ないです。 |
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金町浄水場取水塔 |
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矢切の渡し |
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歌謡曲「矢切の渡し」や小説「野菊の墓」でも有名な,都内に唯一残された渡し舟です。1616年(元和2年)江戸幕府が定めた利根川水系15ヶ所の渡し場のうちのひとつとの事です。400年も続いているって凄い。 看板に渡船料金 大人100円 子供50円 と書いてあります。(2007年当時) |
帝釈天
江戸川と言えば葛飾柴又,帝釈天で産湯を浸った,男はつらいよ・「フーテンの寅」の生まれ故郷です。映画のセットの様な参道が印象的です。
帝釈天の参道 | |
参道の途中にある団子屋さん「とらや」 映画,「男はつらいよ」ではフーテンの寅こと車寅次郎の実家という設定です。 |
帝釈天境内 夕暮れ時,寺男の源ちゃん(佐藤蛾次郎)が鐘を突いているシーンが蘇ります。 |
寅さん記念館 館内は映画「男はつらいよ」の世界が広がっています。 |
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amazon prime video |
河岸の風景
京成本線と交差する付近 | 京葉道路と交差する付近 五月晴れの日差しの中で昼寝,至福の時間です。 |
旧江戸川の水門 |
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東京都最東端 |
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地図を見ると,江戸川区スポーツランド付近の少し突き出た所が東京都の最東端の様です。 と言っても太平洋に浮かぶ鳥島や小笠原まで調べた訳でないので,あくまで本州の中の東京都の範囲です。 ここが東京都で,一番最初に朝日が昇る場所です。 |
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釣り人 |
王子マテリア工場 産業遺産の様な雰囲気の工場 |
河口付近
新中川との合流点を越えると,どことなく海が近いと感じます。風景,風の香り,空の色,いろいろな要素が組み合わさって五感が感じるのだと思います。旧江戸川と新中川の合流点を望む | 東京ディズニーランド遠望 あと少しで河口です。歩き終わる期待が高まります。 |
ゴール 江戸川河口 |
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江戸川河口です。 左右に東京ディズニーランドと葛西臨海公園が広がっています。 五月晴れの陽光の中に東京湾が輝いています。 自分の足でたどり着くと感激もひとしおです。 |
"RIVER” HIROKIさんのイラスト 注:掲載およびリンクは許可を頂いています
エピローグ
河を歩くのは,子供の頃「この水はどこから来て,どこに流れて行くのだろう?」と思った素朴な疑問に端を発しています。歳を重ねて,水は海-水蒸気-雲-雨-河-海と循環している事を知ってはいますが,所詮,教科書の挿絵で知った知識です。実際に河を歩き海までたどり着くと,子供の頃に見た教科書の挿絵が,現実世界のリアルなスケールで体感できて,自分が自然の営みの中で生かされている事に気が付きます。
と,壮大な自然の営みに思いを馳せつつも,渚の海水の泡を見ながら,早くビールを飲みたい思いに駆られます。空から降った雨が自分の体のなかを循環して,歩いた後の心地よい疲労を癒してくれます。結局,最後は旨いビールを飲むために歩いているようなものです。
電子足跡ルート地図:江戸川歩き 東京東端を歩く
END
2020/12/12 イラスト追加
2018/12/23 ver5.17.0 ポップアップで起動する地図をGoogleMapから地理院地図(電子国土web)に変更
2016/12/15 作成
Column
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